ルールと秩序―法と立法と自由〈1〉 (ハイエク全集)



魚たちの“釣り餌”メニューブック―海釣りエサ百科浪人釣り師今昔 (角川文庫)釣りキチ三平 毛バリ釣り編 毛バリの神サマ (プラチナコミックス)ルールと秩序―法と立法と自由〈1〉 (ハイエク全集)淡路の釣りガイド (神戸新聞MOOK)見てわかる はじめての海釣り入門―仕掛け、エサ、釣り方を魚種別に総イラストでわかりやすく解説Mr.釣りどれん (3) (講談社コミックス (584巻))まんさくの花の咲く頃―ドクトル釣行記 (フィッシングライブラリー)最新アユ釣り全科―イナズマ釣法の極意 (フィッシングライブラリー)新釣りバカ大将 4


ルールと秩序―法と立法と自由〈1〉 (ハイエク全集)

ジャンル:
セールスランク:1122468 位
発送可能時期:ご確認下さい
参考価格:¥ 5,999 (税込)

ご購入前のご注意
当ウェブサイトはAmazonウェブサービスにより実現されております。 商品の取引契約および商品に関する情報は全てAmazon.co.jpの取り扱いとなります。

購入する

翻訳に難有り

ハイエクによる3分冊 Law, Legislation, and Liberty 第1巻の翻訳.
3冊とも極めて重要な業績であり自由主義にもとづく
法秩序がいかにあるべきかを縦横に論じた力作と言えよう.
我国将来における憲法のあり方を考える上でも必読である.

ところが,翻訳は前半は問題ないものの後半は日本語として
ほとんど意味をなさない.第2巻の翻訳は,いくぶん
持ち直すものの,やはり相当稚拙で訳者の力量が疑われる.

例えば第2巻105ページには,
「様々な個人が大体において受け取るに値するものを
得ていると信じている場合に限って人々は物質上の地位の大きな
不平等に寛容であろうとか,報酬の差が大体においてメリットの
差に対応していたと考えたからこそ(そしてその限りで)人々は
実際に市場秩序を支持したとか,結果として,自由な社会の維持は
ある種の「社会正義」が現になされているという信念を前提に
しているといったことが説得的に論じられてきた」

という長文がある.この部分の原文を見ると3段論法になっており,
訳者は並列的に訳しているが,正しくは以下のように訳さなければならない.

「これまで次のようなことが説得力があるものとして語られてきた.
人々は彼らが欲するもの全体が様々な個人に
与えられていると信じられるときにのみ主要な物質的
地位の不平等を受け入れる,そして人々は報酬の差が
個人的な資質の差に,ほぼ応じたものであると思えるなら,
その限りにおいて市場秩序を事実上支持する,
したがって自由な社会が維持されるにはある種の
「社会的正義」がなされているという人々の信念が前提となるのだ.」

大著の翻訳作業は難事業だったはずで,
その努力は敬意に値するが,難文に出会うたび,
読者が原文に当たらなければならないとしたら,
せっかくの努力も虚しい.



春秋社